作品情報
監督 Quentin Jerome Tarantino
公開 2004年
上映時間 136分
あらすじ
オーレン石井とヴァニータ・グリーンに復讐を果たしたザ・ブライドは、結婚式を襲撃した実行犯の残る2人、ビルの弟で現在は酒場の用心棒として働いているバドと、ビルの現在の愛人であるエル・ドライヴァー、そして結婚式襲撃の首謀者であるビルに復讐するため、まず手始めにバドが住んでいるテキサスへと向かう。
Wikipediaより
キャスト
- ベアトリクス・キドー ユマ・サーマン
- ビル デビット・キャラダイン
- エル・ドライバー ダリル・ハンナ
- バド マイケル・マドセン
- B・B パーラ・ヘイニー=ジャーディン
- パイ・メイ ゴードン・ラウ
感想・見どころ・解説
Kill Bill vol.1に引き続き後編のvol.2をご紹介します!
元々1本の映画として効果されるはずだった今作ですが2部作にしたためなのか雰囲気がガラッと変わっている気がします。
記事はこちら↓
個人的にはvol.1の方が好きですねー。
演出があっさり!淡々と進んでいくストーリー
一作目では頑なに顔が見えなかったビルの姿が冒頭から普通に出てきます。
想像していたよりも温和かつ年齢が上でびっくりしました。
他にもザ・ブライドの本名のベアトリクス・キドーと明かされるシーンもあっさりしています。
一作目に比べてオマージュらしさもなりを潜め、普通にストーリーが進みます。
(一応修行シーンでのカンフー映画オマージュ、特にパイ・メイの存在そのものやそもそもキャラダインが焚火の前で笛吹いてカンフーマスターに師事していたことを語るなどオマージュや小ネタ自体はある)
他には地中から生還するベアトリクスのシーンもゾンビ映画のオマージュですね。
もっと大げさにしようと思えばできそうですがバドとの再戦もなく映画は進んでいきます。
明かされる真相 様式美に満ちたラスト
そんなこんなでストーリーは終盤に向かって進むのですが非常にあっさり。
盛り上がるアクションシーンはエルとの室内バトルくらいです。
このバトルシーンは一作目のコッパーヘッド戦のような泥臭い女の闘いといった感じで、なかなか見ごたえがありいいのですがアクション的な見どころといえばそれくらいです。
そしてついに宿敵のビルと対面するベアトリクス。
しかし、まさかの乱入者により闘いは中断してしまう。
これはなかなかの衝撃的な展開でしたね。かなりのトンデモ展開なんですが初めての対面シーンはなかなか涙を誘います。
ビルはここでも温和な態度は変わりません。
束の間の安息の後二人は再度対峙します。
なぜビルはベアトリクスを殺そうとしたのか、なぜベアトリクスはビルの元を離れてしまったのか。少々手荒な方法を使いつつもついにお互いの真実を確認する二人。
愛しているからこその嫉妬や離別、悲しいすれ違いが明かされます。
しかし、だからと言ってこのまま終わるわけにはいきません。
最後はついにタイトル通りの悲しい復讐を遂げます。
五点掌爆心拳なんてゴテゴテの技ですが非常に趣のある最後を遂げるビル。
ラストシーンは幸せそうなシーンで終わります。
作品解説
前作と打って変わってしっとりとした仕上がりになった今作でしたが一作目が好きだった人には少し思ってたのと違う感があったと思います。
二部作構成になったためにこのような趣になったのか元からこうだったのかは定かではないですが一つの物語としてしっかりけりをつけています。
今作では人物描写が特に秀でておりタランティーノ作品の中でも泣けるほうだと思います。
個人的にはビルの家に行ってからの流れのたまにキルビルシリーズがあったのだと思います。
一部作だけではこの雰囲気とラストには持っていくことができなかったでしょう。
一般的に二作目の本作はあまり人気がない印象ですが1,2どちらも併せて考えると今先はなくてはならないものでしょう。
一作目に対するアンサーをしっかり提示した作品 80点
前作のようなものを期待すると少し肩透かしを食らうかもしれませんがこれはこれでしっとりとしていていいです。
二部作ならではの別々の趣を味わえた一作です。