作品解説
監督 ナ・ホンジン
脚本 ナ・ホンジン
公開 2017年3月11日
上映時間 156分
あらすじ
警察官ジョング(クァク・ドウォン)が妻と娘と暮らす平和な村に正体不明のよそ者(國村隼)が住み着いて以来、住人たちは彼のうわさをささやいていた。やがて、村で突然村人が自分の家族を手にかける事件が発生する。犯人には、濁った目と湿疹でただれた肌という共通点があり……。
シネマトゥデイより引用
キャスト
- ジョング(警官) クァク・ドウォン
- イルグァン(祈祷師) ファン・ジョンミン
- 謎の日本人 國村隼
- ムミョン(目撃者) チョン・ウヒ
- ヒョジン(ジョングの娘) キム・ファニ
- ソンボク(同僚) ソン・カングク
- イサム(ソンボクの甥) キム・ドユン
感想 解説 見どころ
韓国映画ってレベル高いですよねー。
ここ最近ずーっと邦画に元気がないので韓国映画の台頭がより目立ちますね。
2019年にパラサイト半地下の家族がヒットしましたがそれ以前から映画好きの間では韓国映画の質の高さが知られてましたね。
今回はその韓国映画界で注目の鬼才、ナ・ホンジン監督の哭声をレビューしていきたいと思います!
同監督のチェイサーや悲しき獸も評判いいですよね。
なんとなく韓国映画はサスペンス映画が多い気がする。
本作はサスペンス?ホラー?SF!?とジャンルにくくれない不思議な作品となっているので見る人によって感じ方が変わる作品ですが…
なお本記事はネタバレを過剰に含みますので未視聴の方は視聴後に読むことをオススメします!
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國村隼よりジョングの方がイカれてないか…?
本作は大まかにいうと舞台は韓国の山村、谷城(コクソン)で狂った村人が家族を惨殺する異常な事件が発生、それと同時期に山にやってきた國村隼演じる謎の日本人の怪しい噂が流れ主人公ジョング含む村人が疑いの目を向けるといった流れ。
殺害現場にいる狂ってしまった村人は一様に謎の発疹があり、会話も出来ずうつろな状態で発見される。
警察の捜査によると健康食品のキノコに含まれる成分により錯乱した為というような調査結果。
しかし作中ではどう考えてもキノコどころの騒ぎじゃない。
様々な超常現象、オカルトチックな現象や行動をとる登場人物たち。
あらすじを聞くとホラーっぽいですよね。
しかしホラー要素より主人公達の行動が無茶苦茶で笑えるんです笑
主人公ジョングは警察官なので謎の事件の調査に当たるんですがまず調査が結構適当…
村の噂話などを調べるんですがなかなか要領を得ないんですが事件の現場で謎の女、ムミョンと出会います。
どうやらこのムミョンは事件についてなにか知っている様子。
住人が殺された状況を詳細にしっていると話し出します。
事件の現場をまるでその目で見たかのように話します。
この女によると村はずれに棲む怪しい日本人がこの家の女性の血を吸って殺そうとしていたと。
ある意味日本人並みに怪しい女ですがジョングはアホなんでそのまま信じ込み急遽同僚を連れて日本人宅へと向かいますが不在。
出直すと思いきやまさかの不法侵入笑
散々家中荒らしまわり、日本人のペットであろう犬に暴行。家主が帰ってきても特に挨拶もなし。
いくら警官だといえやり過ぎ感だろ。
帰宅中に同行した同僚から日本人宅で見つけた謎の祭壇に娘ヒジョンの靴を発見したことを告げられあの日本人が娘に近づいたことを知ったジョングは再び日本人宅へ。
ここでも不法侵入し再び対面した日本人に『この胸糞悪い腐りきったクズが!』『出ていかないと命はないからな!』と暴言。
日本人にここに来た目的や前回家にあった謎の怪しい祭壇について問いただすも旅行できた、ほんとの事を言っても信じない、祭壇や飾ってあった写真は燃やしたとつかみどころのない答えを言う日本人。
ブチギレたジョングはつるはしで家を破壊!飼い主の日本人の前で飼い犬を惨殺!笑
娘の件があったとはいえすべての犯人と決めつけやり過ぎる…
どう考えてもジョングの方が頭おかしいだろ…
狂暴化する娘 現れる謎の祈祷師
例の日本人と接触したと思われる娘のヒジョンは普段の愛嬌のある娘から一転悪魔が乗り移ったかの如く狂暴化してしまいます。
そして家族を惨殺し発狂した村人と同じように身体に痣が…
事態を重く見たジョングは知り合いからの紹介で祈祷師イルグァンを雇う事にします。
この祈祷師がまた胡散臭い笑
家に来るなり外に置いてあったカメの中にカラスの死骸が仕込まれているのを見抜き只者ではないオーラを出します(こいつが仕込んだんじゃねーのか…?笑)
どうやらこの祈祷師によると娘の狂暴化の原因は悪霊の呪いによるものとの事。
日本では考えられないような超ハイテンションな儀式で除霊を行います笑
この辺は古典ホラーのエクソシストっぽい感じですね。
しかし娘の状態は回復しません。
何かを感じづいた祈祷師はジョングにここ最近でなにかに会わなかったかと尋ねます。
ジョングは村の外れに棲む日本人と会ったと話し祈祷師はなぜか納得。(会ったことないだろ…)
祈祷師によるとこの日本人は悪霊で、このままでは娘だけではなく村全体が悪霊に呪われてしまうとのこと。
対処法は除霊ではなく例の日本人に呪いをかけて殺すという超攻撃的な方法を提案笑
しかも日本円にして100万円ほどの謝礼まで要求してきます。
一方その頃、例の日本人は市場に買い出しに行き、滝行をして何かに備えている様子。(結構和気あいあいとしてる様子で和む)
ついに祈祷師による殺の儀式が開始!
日本人の方も同時刻に謎の読経を開始!(激しく太鼓を叩きながら徐々に絶叫)
次第に苦しむ娘と日本人!
儀式はなおも熱を帯びていきます!
もうこの儀式も派手で派手で笑。
両者鶏を生贄に刀を振り回し血まみれになりながら呪いを放ちあいます。
次第に弱っていく日本人。
どうやら祈祷師の殺の呪いが効いているのでしょう!
儀式もクライマックスを迎えもう少しと言う所で苦しむ娘の姿に耐えられなくなったジョングが乱入!
『いい加減にしろ糞ったれ!やめろ!やめないとただじゃすまないぞ!』と暴れまわります笑
明らかに娘の中に居ると思われる悪霊に効いていた様子にも関わらず強引に止めに入ってしまいました。
ほんとこいつは堪え性がない…
すぐ暴力的になるし笑
ほんとに警察官か…笑
胡散臭いにしても娘を救ってくれようとしてくれている祈祷師を追い出してしまいます。
再び場面は変わって日本人の方へ。
こちらは間一髪のところで儀式が中断になったおかげで息を吹き返します。
今度は教会へ 一番まともか?
儀式を止めたジョングは日本人宅に同行した同僚の甥で助祭(教会の司祭の助手)を務めるイサムの紹介で村の教会へと向かいます。
教会の神父に相談するジョング。
例の日本人の事は神父も聞いていると。
噂によると例の日本人は大学教授とも僧侶とも言われている事、村に広がる恐ろしい話も耳にしている。
しかしそれらは全て噂に過ぎず全てが彼の仕業と考えるのは短絡的だと諭します。
そして私にできる事はないから娘は病院に任せなさいと助言します。
納得しかねるジョングでしたが、この神父さんは村で一番まともなんじゃないか?
村では例の日本人が山で人を襲ったとか夜な夜な人肉を貪っているとかあり得ないような噂が信じられています。
神父からの助けも期待できないジョングはその目で本当にあの日本人が悪霊なのか確かめに行くと決意します。
本当に悪霊なのであれば俺の手で殺せないはずだと。
なぜかナチュラルに同行する事になったイサムが可哀そう…笑
対決!日本人!このへんから徐々に物語はおかしな方向へ…
地元の仲間を集めて日本人宅へと向かうジョングとイサム。
しかし前回同様不在。
家にはまた怪しい儀式の痕があり、中には死体の写った写真が…
日本人の犯行を確信するジョング。
一方そのころ日本人の方は血相を変えて森をダッシュ。
なにかから逃げているのだろうか?
写真にあった遺体の現場に日本人が辿り着くとそこには遺体が無くなっており、動いてどこかへ向かった形跡が。
それを見た日本人は更に急いでどこかへ。
場面は戻り、日本人宅を捜索するジョング達の元に写真に写っていた死体の男が現れる…!
どう見ても様子がおかしいその男はジョング達に襲い掛かります。
噛みつき、なんど殴ったり蹴ったりしても効かずに向かってくる様子はまさにゾンビ!
ついにジョングを殺そうと迫ってきた所、ジョングの仲間に鍬で頭を貫かれます。
それでも死なず再度襲い掛かってきますが突然苦しみだし男はやっと死にます。
そこに隠れていた日本人が登場。
ジョング達に見つかり、殺されると思ったのか逃走します。
追いかけるジョング達。
手には鎌だの鉈だの殺す気満々の道具を持ってます…
そりゃ日本人も死ぬ気で逃げるわ笑
日本人を追ってきたジョング達は崖に来て日本人を見失います。
見失ったジョングは日本人を殺さないと娘を救えないと泣き出します。
実は日本人、その崖の下の壁に張り付いて隠れていました。
なんとかジョング達から逃れた日本人でしたが落下による痛みによるものなのか己の惨めさからなのか声を出して泣き出してしまいます。
そして男の目線の先には森に潜みこちらを見つめる謎の白い服を着た女、ムミョンが…
森の中で走る日本人とムミョン。
突然の死 全て終わったのか…?
場面は変わり帰路につくジョング達の様子へ。
車で仲間たちと帰宅する途中、空から謎の日本人が突然ダイブ!
明らかに死んでるっぽい日本人。
ムミョンとなにかあったのか…
証拠隠滅の為ジョング達はまさかのそのまま谷に遺体を投げてしまう笑
お前警官だろう一応…笑
またしてもそれを意味ありげに見守るムミョンの姿が…
そして祈祷師の『なんて愚かな奴なんだ。餌を飲み込んでしまったか』とさらに意味ありげな発言。
謎ですね。どうやら日本人が死んだことを察したっぽい。霊能力的なものでか?
彼の餌という言葉の意味とは…。
遺体を処分し村に戻ってきたジョングは娘の待つ病院の元に。
日本人が死んだからなのか憑き物が落ちて元に戻った様子!
やはり原因は日本人だったのか…?
一方村ではまだ事件は続いており、ついにジョングの同僚の警官でイサムの叔父のソンボクが錯乱し家族を殺してしまう事件が発生!
テレビでは村の周辺に自生している毒キノコから作られたサプリメントにより錯乱、幻覚などが引き起こされた為だとの報道が繰り返し流れているみたい…
一方そのころ祈祷師の方はどうやらジョングに連絡を取ろうと試みるがなんど電話を掛けてもジョングに繋がらない様子。
直接伝えに来たのかジョングの家まで来るが、そこで謎の女ムミョンと出会い、体中から謎の体液を出し苦しみだす…
ムミョンは祈祷師にこの家から去れと警告します。
急いで逃げ出した祈祷師はひどく後悔した様子で神に許しを乞いますがどうやらダメな模様。
大慌てで首都ソウルへ車で逃げようとする祈祷師に蛾が大挙して襲ってきます!
超常的な力に狙われているみたいですね。
何を思ったか谷城にこれまた大急ぎで引き返す祈祷師。
ついにジョングと連絡がつきます。
祈祷師の家を訪れていたジョングに対し祈祷師はすぐに家に居る娘の元に帰れと警告します。
そして自分は間違っていたと。
霊視した結果が間違えていた。呪いの元凶は日本人ではなく謎の女ムミョンだったと。
あの日本人はムミョンを倒そうとしていた良い祈祷師だったんだと打ち明けます!
衝撃のラスト…!ジョングの選択は…
急いで家に戻ったジョング。
しかし家にヒョジンはいませんでした。
家の外まで探しに出た所、謎の女ムミョンと再び出会います。
ヒョジンをどこにやったと問い詰めるジョング。
ムミョンによるとヒョジンはすでに家に向かって帰っていると。
しかし今ジョングが家に帰ると家族がみんな死ぬと脅します。
あの日本人はジョング含め家族を皆殺しにする為に家で待ち伏せしているとムミョンは語ります。
ジョングは日本人は死んだと反論しますが、ムミョンに言わせるとアレは悪霊だから死なない。
生きていると言います。
しかし家に日本人をとらえる為の罠を仕掛けたので捕まえられるまで待てと言います。
正体を答えろと迫るジョングですがムミョンは正体を明かす事はありません。
ただ娘を守ろうとしている女だ。信じろの一点張り。
家はヒョジンが帰ってきますがまた悪魔に憑りつかれたかのような異常な振舞いをしています。
一方そのころ、叔父が発狂してしまったイサムは村はずれの洞窟へと入っていきます。
その洞窟の奥には死んだはずのあの日本人が!
イサムは勇気を振り絞り、日本人にお前は何者だと尋ねます。
すると逆に何に見えると日本人は返します。
イサムは男を悪魔だと糾弾します。
再度祈祷師から連絡が来るジョング。
女と一緒にいると祈祷師に伝えると、その女を信じるな、今すぐ娘の元に行けと言われてしまいます。
ムミョンはあの祈祷師を知っているようで、祈祷師は日本人とグルだから信じるなと言ってきます。
そして日本人が罠にかかると鶏が三回鳴くはずだと。
三回鳴き声が聞こえるまでは家に帰ってはいけないと念を押します。
再度場面が変わり、イサムと対峙した日本人は『お前は悪魔だと思ってここ来た以上、私が何を言っても絶対変わる事はない』と語ります。
イサムは正直に正体を明かせばなにもせずに帰ると説得します。(悪魔だとしたらこの場で殺そうとしているのでしょう)
そんなイサムの発言を日本人はあざ笑います。
私が逆にお前に何もせずに帰すと思うか…?と。
再度場面転換。
ジョングはムミョンに日本人はなぜ娘を狙うのかを尋ねます。
ムミョンが言うには父であるジョングの罪のせいであると。
ジョングは人を疑う事をやめず、ついには人を殺してしまったという罪。
先に手を出してきたのは日本人であると納得できないジョングですが、ここで二回目の鶏の鳴き声が響きます。
再度洞窟へ場面転換。
日本人はお前が無事に帰れるかどうかは知らない。
ただ私を悪魔だというのならば触ってみろと。
悪霊であれば肉も骨もないが私にはあると言います。
その際日本人の手には聖痕が見えますね。
再度場面はジョング達の所へ。
ジョングは非常に悩みます。
このまま待つべきか、それともすぐに家に向かうべきか。
その時ジョングは娘の髪飾りがムミョンのそばに落ちている事。
そしてムミョンが着ている服は気が狂って死んでいった人達の服である事を気づきます。
疑いが確信に変わったジョングはムミョンを悪霊と判断し、三度目の鶏の鳴き声を待たずに家に向かいます。
家に着いたジョングでしたがそこには家族が居ません。
物音のするキッチンへと向かうジョング。
辺り一面血の海。
そこで家族は死んでいました。
血だらけで佇むヒョジン。
どうやらヒョジンが家族を皆殺しにしてしまった様です。
場面は変わり再度洞窟へ。
カメラを向け恐怖に染まるイサムの顔の写真を撮る日本人。
その姿は完全に悪魔に変貌していました。
この悪魔はイサムを生かして帰す事はないでしょう。
イサムは主に祈りと助けを求めますが…
ジョングの家に祈祷師が訪れます。
空が明るくなっていたので惨劇のあった夜中からある程度時間が経った早朝でしょう。
縁側には放心状態のヒョジン。
家の中では家族とともに血だらけのジョング。
恐らくヒョジンにやられたのでしょう。
おもむろにそれらを写真に収める祈祷師。
そして車の中にはかつて日本人宅の呪いの祭壇にあった被害者たちの写真が!
かろうじて息のあったジョング。
しかしもうすぐに死ぬであろう状態。
走馬灯のように娘ヒョジンとの楽しい思い出を見ながらヒョジンに『心配するな。なんとかする。父さんは警察官だから』とつぶやき死を迎える所でこの映画は終わります。
結局なんだったのか?黒幕は一体誰?
はい!
以上ネタバレでした!
皆さんこの映画を観た方はみんなほぼ100%思うと思うんですよ。
一体なんだったのかこの映画は!と。
監督のインタビュー等によると、この映画のテーマは疑う事らしいですね。
まさにこの映画は劇中でも鑑賞している私たちも常に疑いの目を持っています。
映画を観終わった後はどうしても他の人の考察を読んだりしたくなりますね。
一応映画の本筋と終わりから考えるに、
・日本人は悪魔(悪い奴)だった
・祈祷師は日本人とグル
・ムミョンは村を守ろうとしていた(守護神的なもの)
というような終わりですね。結果的には。
じゃあキノコはなんだったのか?
幻覚性のキノコにより村人の狂暴化がテレビでは報道されていましたね。
実際その通りだとしたら日本人は無害です。
なんか怪しい儀式とかしてますがキノコが原因なら関係ない。
たまたまキノコの事件が起きたタイミングで谷城に来ていた修行僧っていうオチ。
もっというと最後にイサムが見た悪魔になった日本人の姿もキノコに見せられた幻覚という可能性もあります。
そもそも日本人は死んでいるはずだし。
ただキノコ説だとゾンビ化の説明がつかないだよなー。
もはやあのゾンビ自体が幻覚かもしれない…
というよりほとんどの現象がキノコの幻覚って言われたらそれまでのような気がする…
個人的にはこのキノコ黒幕説が一番なんにでも説明がつけやすくて好き笑
日本人=悪魔説
映画の終わり方的にも一番正統派っぽい黒幕説ですね。
日本人は悪魔であり、谷城をおとしいれる為やってきた。
村人に呪いをかけまくっていた所、村の守護神ムミョンに目をつけられる。
日本人とグルだった祈祷師はでっちあげの儀式で金を手に入れる。
ついに怒ったムミョンが反撃。
日本人=悪魔を殺害。
自分だけ逃げようとする祈祷師にも呪いをかける。
最後はジョングと娘を救おうとムミョンが頑張るがジョングがムミョンを信じる事ができずヒョジンを救う呪術失敗でバッドエンド。
キノコは風評被害
日本人がジョング達から逃げる際に泣いてたりしたところが小物っぽいんですがこれは下級の悪魔ってことで…
ムミョン=悪霊説
谷村を襲う悪霊ムミョン。
村人に呪いをかけ惨劇を引き起こしていく。
それを救う為に現れた正義の祈祷師、日本人。
悪霊に狙われた山村を助けるべく日本からやってきた。
ムミョンの呪いを解くために手に入れたヒョジンの靴によりジョングから誤解を受ける。
村で流された日本人の不気味な噂はムミョンが流した噂。
祈祷師は単純に詐欺師。
中盤での祈祷師と日本人の儀式バトルは実際には日本人がヒョジンを助けようとしていた。
村の為に頑張るが誰にも信用されずむしろ命を狙われている状況が辛過ぎて涙を流す。
ムミョンの正体に気づき恐れをなした祈祷師がジョングに警告。
悩んだ末鶏が三回鳴く前に家に帰るが時すでに遅くバッドエンド。(鶏のくだりは時間稼ぎ)
祈祷師は日本人の意思を受け継ぎ真の祈祷師となるべく旅立つ。
イサムが見た悪魔の姿の日本人は神が見せた幻覚。
神職者でありながら正義の祈祷師日本人を信じられなかった罪で罰せられた。
キノコは風評被害
ロマンはあるけど穴が多い説ですねー笑
個人的にはこのオチ好きなんだけど最後のデビル日本人の解釈がキツイ笑
日本人=神説
日本人は神様で自分の概念が伝わっていない田舎の農村に降臨。
布教を始めようとするが地場の神、ムミョンと対立。
ゴッドオブウォー的な呪術対戦の影響により村で家族を殺す事件が多発。
巻き込まれた娘ヒョジンを助けるため祈りを捧げる日本人であったが、地場の神ムミョンを信仰する祈祷師により妨害される。
宗教戦争はついにムミョンが勝利。
敗北した神=日本人は洞窟へ逃げ去る。
日本人が負けた為ヒョジンは呪いの影響で狂ってしまう。
イサムが最後に洞窟で出会った際、日本人を疑う事しかできず悪魔に見えてしまった。
祈祷師は神仏の遺品として日本人の所持していた写真などを回収。詐欺に利用するのだろうか…
キノコは風評被害
キノコ=黒幕説
村の周辺に自生するキノコが健康食品として村でブームに。
実はキノコを食べなくても胞子的なもので村全体にキノコの影響が。
その為家族を殺して錯乱してしまう不審な事件が続発。
村人のほとんどが若干ラリってる状況にたまたま旅行か修行で村に訪れた僧侶日本人。
村人はみんなキノコをキメてる状態なので現実世界ではありえない妄想の噂がまるで真実かの如く広まってしまう。
殺人事件を捜査していたジョングもキノコの影響下に。
キノコの幻覚のせいで謎の女ムミョンという幻を作り上げてしまう。
一方そのころ日本人は修行したり遺体を供養の為に写真を撮ったり修行したりマイペースに谷城を満喫。
そんなところにジョング達が登場。
ラリってる村人にドン引き。何を言っても信じないと諦めざる負えない状況に。
家の中の異形の祭壇やヒョジンの靴はジョング達が見た幻。
キノコの影響でヒョジンはどんどん狂暴になっていくが村人全員ラリってるので呪いかなにかと勘違い。
そんなアホみたいな状況をチャンスと思った祈祷師が詐欺師として暗躍。
キノコの影響でさらに狂暴化していったジョングは日本人を殺そうとする。
日本人宅で現れたゾンビ男はキノコMAX状態だった。
谷城に居た為キノコの影響を受けた日本人も錯乱し幻を見てしまいパニック。
道路に落ちて車にひかれて死んでしまう。
キノコがキマっているジョング達はもちろん罪悪感や倫理観が欠如しているのでそのまま谷に捨ててしまう。
ついに詐欺の為に村を訪れていた祈祷師までもキノコの影響で幻覚を見て錯乱してしまう。
ジョングの幻に乗ってしまい見てもいないムミョンがヤバい奴だと適当な事を言う。
最後はジョングは再びムミョンの幻を見る。
その為家に帰るのが遅くなり惨劇を回避できずにバッドエンド。
イサムもキノコの影響と殺人の罪悪感から悪魔になった日本人の幻を見て発狂。
ラストシーンで祈祷師が写真を持っていたが実はあれは詐欺に使う小道具だった笑
キノコパニック映画ですね笑
これも個人的にはこじつけやすくてすごく好き笑
作中でキノコの影響でこんな殺人なんか起こるわけないだろうという発言自体が重要なミスリードになってます笑
日本人とジョングが同じムミョンの幻を見ているのはまぁ映画的な表現としてOK。
この説の優れている点はジョングが異常に狂暴ということの理由付けになっている点ですね。
まぁフィクションのキャラなのであそこまで激情家なのも普通なのかな?
國村隼の演技
本作では還暦を超えて大御所として存在感を放つ國村隼さんがかなりの体当たりな演技をしています。
山の中でふんどし一丁で鹿肉を食べるとかね笑
他にも儀式シーンでの熱演。崖下の攻防、滝行などとにかく身体を張った演技を見せてくれています。
実際この熱演を評価され韓国の第37回青龍映画賞で男優助演賞と人気スター賞をダブルで受賞しています。
意外にも國村さんがお仕事で賞をもらうのは今回が初めてだったようで驚きです。
しかしただ単に身体を張っただけではない演技の凄さがあります。
まずその圧倒的存在感。
ただそこに居るだけで絵になる。
本作は韓国映画で作中でも基本的に登場人物は韓国語を喋りますが、國村さんは韓国語を一切喋る事なく日本語で演技をしています。
そのままの日本人としてスクリーン上に登場するわけですね。
印象的なラストのセリフなどもありますがそれも日本語です。
つまり言語に左右されない演技を評価されたわけです。
ナ・ホンジン監督からの演技指導では、キャラクターの心情などは一切説明がなく、ただそこに存在して欲しいと言われたそうです。
これは演技するうえで非常に難しい事だと思います。
監督のイメージするキャラクター像としてイエス・キリストを指示されたそうです。
あの独特の存在感や見る人によっては神にも悪魔にも見える謎を深めるキャラクターを表現できるのは國村さんだけなのではないでしょうか。
メタ的な事をいうと國村さん自体が何かとてつもないものを秘めてそうなオーラがあるんですよね。
作中で出てきたら結構な頻度で怖い人、ヤバい人的な印象を受けるオーラが。
もちろん普通の人やいい人の役ももちろん演じてらっしゃるんですがなんとなくヤクザとか怖い人のイメージが強いですよね。
ある意味存在自体がミスリードになりうるというか笑
まとめ
なんだかんだ言っていろんな説を考えるのは楽しいですね。
この映画はあえて全てを明かしたりせず、むしろ矛盾に見えるような演出をする事によって色々な解釈ができるように作られているそうです。
それこそこの映画のテーマである疑いという言葉が生きてきますね。
映像作品の映画としての楽しみ方以外にも考察したり誰かと語り合ったり、一人で考え込んでも面白い不思議な映画です。
というよりこうやって考察したり疑いながら再度視聴したりするのが一番監督が求めていた受け止め方なのではないでしょうか?
なんとなくホラー映画っぽい雰囲気で宣伝されてたりするんですが実際見てみるとそんなジャンルに囚われない映画でした。
ホラー、コメディ、サスペンス、ホームドラマなど様々な要素が入っており懐の広い優れた映画だと思います。
なんとなく怖そうで視聴を避けていた人には是非見てもらいたい一作ですね!
余談ですが本作には没になったラストシーンがあります。
YouTubeなんかに上がってますので見てみるとまた新たな発見がありますね。
どんなエンディングかというと
郊外の路上のバス停に佇む日本人。
向かい側には別のバス停あり。そこには親子3人がバスを待っている様子。
3歳くらいの子供に対して笑顔でお菓子を見せ誘い出そうとする日本人だが母親に止められてしまう。
そこに車に乗って祈祷師がやってきます。
おもむろに停車すると日本人が車に乗り込み、言葉も交わさずそのまま2人でどこかへ行ってしまいます。
立ち去る車を見つめる謎の白い服を着た女性が。
ムミョンが2人の乗った車を見つめるカットで終了。
https://www.you〇ube.com/watch?v=93k1UJG_YVs
↑の〇を埋めるとURLになります。
どうですかね。このエンディング。
個人的にはないかなー。
削って良かったと思います。
これだと思いっきり日本人と祈祷師がグルって示されてしまいますからね。
良い感じの余韻にはならなかったんじゃないかと。
やっぱり一番直球な考察は日本人=悪魔説かなぁ。
考察好きにはたまらない映画かも!
國村隼さんの鬼気迫る演技も見所!
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なお当記事は2022年1月30日の情報です。
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