作品解説
監督 佐藤信介
脚本 渡部辰城 倉光泰子 佐藤信介
原作 今際の国のアリス:麻生羽呂
公開 2020年12月10日
全8話
あらすじ
仲間を失い失意のどん底に居た有栖は、宇佐木によって救われ、行動を共にしていた。
苅部が残したキーワード、ビーチについて遂に積極的に知っているものを探しにいく二人。
そんな中、ある時ゲームの参加者に共通点を見つけた有栖。後を追った所、二人はついにビーチを発見する…
キャスト
- 有栖良平 山﨑賢人
- 宇佐木柚葉 土屋太鳳
- 苣屋駿太郎 村上虹郎
- 粟国杜園 青柳翔
- 安梨鶴奈 三吉彩花
- 韮木傑 桜田通
- 水鶏光 朝比奈彩
- 佐村隆寅 栁俊太郎
- 九頭龍慧一 阿部力
- 弾間剛 金子ノブアキ
- 加納未来 仲里依紗
感想 解説 見どころ
シーズン1も後半戦に入ってきました!
やっと前から示されていた「ビーチ」についに到着する二人。
物語も大きく進み、新展開が待ち受けてます!
今回も原作との違いなどの解説を挟みつつレビューしていきたいと思います!
前回の記事はこちら!↓
ビーチへの手掛かり、ゲーム参加者の一部に共通点が
有栖と宇佐木の二人は、ゲーム会場にそれぞれ張り込みビーチに繋がる人物を探していました。
ビザが切れるまでになんとか見つけたい二人でしたが、有栖が遂にビーチ関係者と思われるプレイヤーの共通点を発見します!
それはまさに「キー」です。そのまんま鍵ですね。
よくプールや銭湯なんかにあるロッカーキーです。手首にリストバンドみたいにつけるアレですね。
どうやらそれをつけているプレイヤーが協力してゲームに挑んでいる事を発見。
ついに手掛かりを発見し、ビーチ関係者と思われるプレイヤーを追う有栖と宇佐木。
辿り着いたのは「ビーチ」と言われるリゾート施設でした。
どうやらそこには多くの人がいて、電気も使えるらしい。
やっと見つけたのもつかの間、二人は謎の人物に連れ去られてしまいます。
遂に辿り着いたビーチ。そこは楽園?地獄?
有栖たち二人が目を覚ますとそこにはビーチの幹部たちが。
有栖はこのゲームはなんなのか、消えた人々はどこへ行ったのかという問いの答えを求めてきたと話します。
そこにビーチの王、ボーシヤが現れその「答え」を有栖たちに見せます。
壁に描かれたトランプのリスト、ボーシヤは全てのカードを集めると元の世界に戻れる事、全員で協力してカードを集め、この今際の国から出国を目指していることを説明します。
ただし、この国から抜けられるのは一人ずつだけ。
一人が出国したらまた残ったカードを揃え、貢献度やビーチ参加のタイミングなどによりナンバーを決め、上位ナンバーの人から出国させるシステムを説明してくれました。
有栖が求めていた答えではないですね…
全てのカードを少数で揃えるのは不可能だし、ビーチ内でナンバーを受け入れてもいつ出国できるかわかりません。
しかし有栖のビザは今日で切れてしまう為、彼らとともにゲームに参加しなければなりません。
さらに裏切れば死を。というルールがビーチ最大のルール。
逃げることはできません。
有栖は宇佐木に巻き込んでしまった事を謝りますが、宇佐木は承知の上と気遣います。
ビーチの実態はまさに今この瞬間だけを楽しむ為の楽園になっています。
酒におぼれるもよし、ドラッグをキめるのもよし、性欲の赴くままに振舞うもよしと常にお祭り騒ぎ。
電気は燃料発電機から、水は雨水から、現代と同じレベルの生活水準です。(原作では川からポンプで水を吸い上げ、ガスはプロパンガスを使っていました)
どの人も刹那的に快楽におぼれ、完全に現実逃避しています。
いざゲームの始まる夜になると興奮のボルテージは最高潮に。
幹部はじめボーシヤがビーチ民を煽ります。
組織的にカードを揃える為のシステムが構築されていますね。
それぞれのゲーム。試される有栖。
それぞれ適正のあるゲームに振り分けられみな強制的にゲームに参加させられます。
ここでも原作にはないゲームが何個か出てますね。
猛獣ハンターは原作にもあるゲームでしたが。粟国ら率いるフィジカル派の面々が原作同様参加しています。
余談ですが粟国の顔に傷ができるのはドラマだとおにごっこの最中でしたが、原作ではこの猛獣ハンターのシーンで動物によってつけられてましたね。
見た目によるキャラ付けを早めにしておきたかったのでしょう。
他にも原作にない、「借り物競争」、「人間エレベーター」、「マッチ工場でビンゴ」などが映されてましたね。宇佐木は「マッチ工場でビンゴ」に参加したようです。
無事クリアできたみたいですね。これも原作にはない描写です。
有栖は幹部の安とともにゲーム、「でんきゅう」に参加する事になります。
これはただのゲーム参加するだけではなく有栖の実力を見極めるテストでもありました。
ルールは簡単、二つの部屋が一つの扉で仕切られており、片方の部屋には電球、もう片方の部屋にはA、B、Cの三つのスイッチがあります。
正解のスイッチを下げれば電球が光ります。ただし二つの部屋をつなぐ扉が開いている時にスイッチを入れる事ができるのは1回だけ。プレイヤーが二つの部屋に分かれる事も禁止というルールです。
制限時間以内にクリアできなければ電流を流され死んでしまいます。
刻々と制限時間が減っていく間にも有栖は考えます。
危うく運に頼って分の悪い賭けにでそうになりますが、ギリギリの所で100%クリアできる策を思いつきます。
それは電球の熱を利用して閉じてる間に電球が光っても消えても熱で判断できるという方法です。
無事これを発見しクリアした有栖はなんとかビーチ幹部、安に認められます。
ビーチ内の派閥。武闘派とカルト派。有栖たちは…
ビーチ内には派閥があり、トップのボーシヤ率いるカルト派と粟国が率いる武闘派の2つに分かれています。
運が悪い事に有栖と宇佐木は武闘派に絡まれてしまいますが、ボーシヤが間に入ってくれたお陰でなんとか難をしのぎます。
ボーシヤと粟国の間に不穏な空気が漂ってますね…
絶対後で揉めるだろうなーという感じ。
ちなみに原作では有栖が意味ありげな事を武闘派に言いボーシヤを利用してハッタリをかますんですがドラマ版ではその描写はなかったですね。まぁぶっちゃけ原作でも無理あるなーと思ったし消してもいい描写ですが。
助けられた有栖はボーシヤに誘われ幹部たちの会議に立ち会う事に。
残りのトランプについて、ビザの効率的な稼ぎ方など色々な議論が交わされます。
どうやら絵札は今まで一度も登場していない、♡の10のゲームも出現していない、それらは何か特別な条件があるのではないかという内容です。
そしてトップのボーシヤもそろそろビザが切れるという事で自らゲームに参加するみたいですね。
自ら♡の10を手に入れるつもりでしょう。
ボーシヤと有栖。彼の過去とは…
会議の後、ボーシヤに誘われる有栖。
ここで有栖はボーシヤの過去を知る事に。
ボーシヤはかつて歌舞伎町でビーチというホストクラブを経営していたとのこと。
その時、彼は歌舞伎町でトップになる為に頑張ったこと。
また慕ってくれた部下たちが居た事。
しかし野望の為に部下を追い込んでしまい、自殺という道を選ばせてしまった事を話します。
そして周りの人達は離れていったそうです。
しかし彼は部下の死を自らの成長に必要だったと言い切ります。
彼はこのままカードを集め、唯一この国から出国する英雄になると語ります。
彼によれば部下の死も英雄に必要な事と。
有栖はそのボーシヤの凄みに飲み込まれ、何も言えませんでした。
最後に
いよいよビーチ編が本格的に始まりましたね!
原作との相違も多少ありますが、おおむね本筋は同じ感じですね。
ただボーシヤのキャラクターが原作よりも深く描かれているのが気になりますね。
そもそもボーシヤとは不思議の国のアリスにも出てくる帽子屋をモチーフにした名前だと思うので重要なキャラのはずです。有栖や宇佐木、苣屋(チシヤ→チェシャ猫)もアリスに出てきたキャラですね。
原作では昔ホストやってたんだ~くらいの感じだったのですが、ドラマ版では深堀されたので原作とは違った顛末を辿るのかな?
もちろんホスト時代の部下の自殺の話は原作では出てきません。
他には電球のゲームに有栖が参加したりなどはドラマ版オリジナルの展開ですね。
このまま原作通りであれば大事件が起こるのですが、果たしてどうなる事でしょう…
次回が楽しみですね!
原作はこちら!↓