作品解説
監督 佐藤信介
脚本 渡部辰城 倉光泰子 佐藤信介
原作 今際の国のアリス:麻生羽呂
公開 2020年12月10日
全8話
あらすじ
ニートな生活を送る有栖良平、家でも出来の良い弟に比べられ居場所がない生活。
遂に家を出て、昔からの友人、苅部大吉と勢川張太と渋谷で待ち合わせをし不満をぶつけるために飲みに行くことに。渋谷のスクランブル交差点でふざけていた所、ちょっとした騒ぎを起こし警察から逃れるため駅のトイレへと逃げ込んだ3人。しかし騒ぎが収まり外に出てみたら、そこは誰もいない夜の渋谷だった。最初は夢かなにかだと思い喜ぶ良平達であったが、109ビルに突然ゲームへの参加を告げるメッセージが…
キャスト
- 有栖良平 山﨑賢人
- 宇佐木柚葉 土屋太鳳
- 苣屋駿太郎 村上虹郎
- 勢川張太 森永悠希
- 苅部大吉 町田啓太
- 紫吹小織 水崎綾女
感想 解説 見どころ
今回は珍しくドラマについてレビューしていきたいと思います!
ネットフィリックスオリジナルってドラマなのに映画並みの予算をかけていたりするので面白いのが多いですよねー。
今回は日本発で原作も日本の漫画という事で気になったので見てみました!
原作も読んだので違いなども含めて解説していきたいと思います!
細かい設定などがドラマ用にアレンジされている!漫画とドラマでの違いなど!
まず今作の主人公、有栖良平やその仲間の苅部大吉、勢川張太の年齢設定が漫画とドラマでは異なります。
ドラマ版での彼らは、ニート、バーの店員、社会人になっていますが原作では高校生となっています。そして張太と有栖は同じ学校に通っています。苅部だけ原作でもバーで働いています。
キャラ造形も結構変わっており、原作の張太はもっとお調子者でスケベでより頼りない感じ。
これらはドラマ化するにあたってキャストの年齢の問題で変更されたのだと思います。
主人公有栖も原作ではやる気のない学生くらいだったのですが、成人設定の為ニートとなり、かなりクズっぽく改変されていますね。引きこもりのゲームオタク的な感じの描写です。
弟との確執も原作ではほとんどなく、そこそこ良好な感じでしたがドラマ版ではお互い嫌い合っている感じ。
ドラマ版の方が原作の学生という立場よりキャラが立っています。
また渋谷に集合して久しぶりに会うのがドラマ版ですが、原作では有栖と張太は同じ学校に通っているし、苅部とは店でしょっちゅう会っている様子。
ドラマ版では久しぶりに同級生と集まって騒いだ的な感じですが原作ではそのような描写はありません。
Netflixならではのスケール感 ものすごいお金かかってそう!
今回の第一話では3人の再会、今際の国へ入国、最初のげぇむをクリアするまで話が進みます。
まず渋谷のスクランブル交差点での撮影が凄いお金使ってそう!
どうやらドラマで映る渋谷は栃木県足利市の競馬場跡地に丸ごと渋谷のオープンセットを作ったそうです!
広さは約1.5ヘクタール(1万5000平方メートル)だそうです。
とんでもないスケール感ですね。日光江戸村どころじゃない…
その為、第一話では渋谷のスクランブル交差点が結構メインで映されていますね。
ここで有栖達3人はテンション上がって騒ぎを起こし、警察の目から逃れるため駅のトイレに逃げ込みます。
そして外に出たら誰もいない渋谷のスクランブル交差点。
夜まで好き勝手に過ごし夢だと思って騒ぎます。
しかし遠くの方に何か光があり、向かった先にはげぇむが待っていたのでした…
最初のげぇむは難易度♣の3、「生きるか死ぬか」
今際の国に訪れた3人が最初に向かうゲームは「生きるか死ぬかというもの」(原作だとひらがなで「げぇむ」だがドラマ版では普通に「GAME」の表記)
一緒に参加するメンバーは有栖達の他に紫吹小織と女子高生の2人が加わります。
紫吹は原作にもいたキャラですが女子高生は居ませんでしたね。すぐ死ぬので特に説明なし。
というよりも一発目のゲームからして原作にはないものです!
原作では野外のお祭り会場のような場所で行う「おみくじ」というゲームが最初で、くじを引いて数字で答える問題を解いて、外れた場合、その差の数字の分だけ弓矢を打たれるといった内容のゲームでした。(地球の人口は?などの問題で間違えて差が1億とかだと1億本弓矢が飛んできます。)
生きるか死ぬかというゲームは、部屋の中に生と書かれた扉と死と書かれた扉が二つあり、制限時間以内にどちらかを選ばないと部屋ごと燃やされて死んでしまいます。
また誤った扉を開いても死にます。
かなりシンプルですが、原作に出てきたげぇむより面白く感じますね!
より頭を使ってる感があって好きです。
ここの攻略のカギとなったのは良太の観察力、洞察力でした。
ネタバレするとビルのワンフロアを正方形の部屋で割ると丁度9つくらいになっています。
有栖はこのことを避難非常口の場所をビルに入る前に偶然見かけ、さらにビルの前に停まっていた車の長さから大体のビルの大きさを予測し気が付きます。そして非常出口がある部屋に向かって扉を選べば死なないという答えに辿りつき生還します。
流石に車の全長からビルのサイズを測るのは無理臭いと思うなぁ…
たまたま家にある車といっても全長なんかなかなか覚えてないし笑。
この辺が原作より知的な感じに描写されている感じですね。
原作では洞察力全振りではなく、運と根性的、人情で突破するキャラだったのでドラマ版は別ものと考えた方がいいかも。
とりあえず無事脱出できた有栖ら3人と紫吹。原作ではレシートみたいなものでビザが発券されますが、今作では現代の時代設定に合わせてスマホで今際の国の滞在可能日数が表示されるみたいですね。
これも原作は2010年連載なので時代に合わせるためにいいと思います。
そして最後は謎の小汚いおっさんが現れ、「俺はゲームから降りる!いくらクリアしても終わりはないぞ!俺のビザは今日切れる…。やっとこれで終われる…」と嫌な事を言い残し、上空からレーザーで頭を撃ち抜かれ死亡します。
これで良平ら三人はビザが切れると自動的に殺され、生き残るためにはゲームをクリアし続けなければならない事を知ります。
ラストは恐らく今日ビザが切れたのであろう人達に上空からレーザが降り注ぐ所をビルから眺める女性が映り1話が終わります。
原作よりテンポいいですね!
ゲームのルールや突破の仕方もちょっと雑なところはありますが、私自身こっちの方が好きですね。
原作を読んでいれば最後の女性も誰だがすぐ気が付きますがとりあえず1話はここまで。
2話以降もこの調子でやってくれるといいなー。
1話1時間しないくらいなので皆さまも是非見てみてください!
第2話の記事はこちら↓!